講師:宮崎議弘氏(N-Pocket)
日時:2006年2月28日
場所:NPO法人市民コンピューターコミュニケーション研究会(JCAFE)東京事務所
1.宮崎氏及びN-Pocket での事業について
NPO法人浜松NPOネットワークセンター(以下、N-Pocket)は、自主事業、中間支援事業、静岡県などの行政との協働事業の3つを活動の柱としています。私はその1つ、静岡県西部障害者マルチメディア情報センター(以下、MMC)で、「障害者就労支援PC講座」などの講師を担当しており、今回は「ITによる社会参加」についてご説明します。
2.ITによる社会参加
「ITによる社会参加」の事業を大きく2つに分けると、「やさしいネット」というN-Pocket の自主事業と、静岡県との協働事業になります。
自主事業では、障害のある方のパソコン利用を支援するパソコンボランティアの養成を目的とした「PCリーダー養成講座」と、ボランティア活動をしている方にウェブページの作り方をお教えする「ユニバーサルデザイン(以下、UD)なホームページ作成講座」を行いました。
静岡県との協働事業の目的は、IT活用を支援することで障害者の社会参加や自立を促進することです。N-Pocket では、西部MMCの管理・運営、「障害者就労支援PC講座」、「障害者在宅PC講座」、「障害者のためのパソコンボランティア特別研修」の実施事業を受託しています。ここでは、はじめの3つの事業をご説明します。
3.静岡県西部障害者マルチメディア情報センター(西部MMC)とは
西部MMCは、2001 年秋に浜松市の中心部に開設されました。MMCの目的は、マルチメディア環境におけるバリアフリーの可能性を、障害の有無を問わず多くの人に知ってもらうことです。
障害のある方に、どのようなパソコン機器やソフトウェアがあるのかをお知らせすると同時に、障害者のパソコン利用を支援したいと考えている方々に対し、支援のスキルを身につけるという場にもなっています。
4.障害者就労支援PC講座について
この講座の対象は障害をおもちの就労意欲のある方です。N-Pocket では、「UDに配慮したWebページ作成スキルの修得」をテーマに行いました。今回は時折ブログツールを使いましたが、アクセシブルで使いやすいブログツールを使えば、障害のある当事者がもっと情報を発信しやすくなると思います。
5.障害者在宅PC講座
N-Pocket では「パソコン環境の違いによってMMCで学べない方」を対象とし、実際には、視覚障害、盲ろう、車椅子、寝たきりの方などが講座を受けています。「コミュニケーション支援」をテーマとした講座の内容は、文字入力といった基本から、視覚障害者の方でしたら画面読み上げソフトの操作練習も行っています。
6.N-Pocket のウェブサイトリニューアル
最後に、N-Pocketのウェブサイトのリニューアルについてですが、現在のような構成に変えたのは2004 年の夏でした。アクセシビリティを高めるために、画面読み上げブラウザですぐに本文を読み上げられる構造へ変更し、ワンクリックで文字を拡大する機能を開発・導入しました。
知的障害のある方向けのページでは、なるべく平易な言葉を使ったり、難しい漢字にはふりがなをふるなどしています。また、浜松という多国籍な地域への対応という意味で、多言語化も行っています。
アクセシビリティを高めるために一番大切なことは、実際に障害のある方に使ってみてもらうことです。MMCには全盲のスタッフもいるので、そういった方に、どこがわかりにくいかなどを指摘してもらっています。
○宮崎議弘氏プロフィール:静岡大学大学院情報学研究科(情報学修士)修了。静岡県西部障害者マルチメディア情報センターに勤めるかたわら、N-Pocketウェブサイトなど複数のウェブサイトの設計・構築を手がける。
第3回委員会「情報アクセシビリティに対するN-Pocket の取り組み」
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