本事業は、ウェブ・アクセシビリティに関連した問題と新たな規格化の状況を踏まえて、NPOを対象に、ウェブ・アクセシビリティの調査と評価、情報提供を行うことを目的として進められてきました。
事業内容は、医療・福祉などヘルスケアの分野で活動しているNPOや個人のほか、中間支援組織の動向を調査、検証し、その結果をまとめ、NPOのウェブ・アクセシビリティ向上に役立つツールを開発するというものです。
2005 年6月16 日に第1回スタッフミーティングを開催したのを皮切りに、委員会の開催、アクセシビリティのチェックリスト作成、NPOなどへのヒアリング、アクセシビリティの評価、チェックツールの開発、そして報告書の作成を行いました。また、外部の学識経験者などをゲストに迎えた委員会を全3回開催しました。
2.アクセシビリティの充実とNPOが抱える現実
今回のヒアリングで改めて明らかになったのは、NPOにとって、たとえばJISX 8431-3 などの基準をクリアしたウェブを構築するのは容易なことではないということです。
ただでさえ慢性的に人手や経費不足になりがちなNPOでは、ウェブ・アクセシビリティに配慮したウェブを構築するとなると、スタッフの人的側面に頼らざるを得ない場合が少なくないようです。非常によく配慮されたウェブを構えているNPOでも、その技術の継承という点では問題を抱えているようです。
アクセシビリティの評価については、たとえば、「サイトマップの有無」、「言語対応」、「掲示板の提供」、「FAQの提供」や「更新頻度の表示」など、共通してクリアできないチェック項目がいくつかありました。
要因としては、資源の問題のほかにも、NPOの方針にかかわっている問題もあります。たとえば、「掲示板の提供」は、あえて設置しないとするNPOもあり、これらの項目が妥当かどうかは、まだ研究の余地があるでしょう。
3.自己評価・点検のためのチェックツールを開発
チェックシートの項目を元に、Internet Explorerで開いているページに含まれるチェック項目の結果を表示するチェックツールを開発しました。これは、ホームページの情報提供が適切かどうかを、容易に点検できるようにするプログラムです。
ただし、多くのポイントは目視での確認に頼ることになり、このツールは、あくまで支援ツールとして位置づけ、評価結果を取りまとめる評価シートとうまく連携させることが必要です。
このチェックツールは、本サイトで公開する予定です。
4.チェック項目の妥当性やツールなどの改善が課題
NPOを対象としたウェブ・アクセシビリティの調査と情報提供という、事業の目的は達成できました。チェックシートやチェックツールの、チェック項目そのものの妥当性や、その判断基準をより明確するためには、NPOのウェブの評価を継続し、サンプル数を増やすことによって、さらなる調査研究が必要になるでしょう。
※本サイトの基となった事業報告書「NPOのウェブ・アクセシビリティ ― 障害者の自立を支援するNPOのウェブ・アクセシビリティ評価及び支援事業」に関するお問い合わせ等は、JCAFEのサイト「お問い合わせフォーム」からお願いします。

